瑠璃色はラピスラズリのような紫の入った鮮やかな青色で、唐草は中国からの帰化植物のことですから、画像の花にピッタリなのですが、本名は何とオオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)。明治に入り、イヌノフグリの近縁のオオイヌノフグリが日本に帰化し、在来種のイヌノフグリは駆逐され、今では絶滅危惧種です。イヌノフグリはオオイヌノフグリよりさらに小さくて地味めな花で、3~5ミリほどです。そのため、春の訪れを告げてくれるのは帰化したオオイヌノフグリの方です(イヌノフグリの実の形が犬の陰嚢に似ているため、牧野富太郎が命名)。
オオイヌノフグリはクワガタソウ属の越年草。2月から4月頃までが開花時期で、道端に多く生える雑草ですが、かたまって咲いている姿は見事で、色は瑠璃色(画像)。日が昇ると開き、夕方にはしぼみますが、3日ほど咲き続けます。湾岸地域でもあちこちでオオイヌノフグリの花を見ることができます。