バンクシア・エリキフォリアはヤマモガシ科バンクシア属の常緑小高木で、樹高は3~7メートルほど。バンクシア属だけで80種くらいあり、ほとんどがオーストラリアに分布。本種の原産地はニューサウスウェールズ州。英語名はヒースバンクシア(heath banksia)。ヒースはエリカ属のこと。葉は線形で、表面は暗い緑色、裏面は灰白色である。
日本ではもっぱら観賞用に植栽される。秋から冬にかけて、長さ50-60cmの円筒形の花序を出し、橙色の花を咲かせる。花披は鈎爪状。花が咲いた後、花序は松ぼっくり状になり、種子は山火事が起こるまでこの中に留まる(実は、割れにくい木質の殻で種を包んだ袋果という構造で、山火事が発生するとその熱で袋果の外側の固い殻がはじけて、中の種が周囲に飛び散る。自生地では、自然発火による山火事が多い)。