ジューンベリー=アメリカザイフリボク

 ジューンベリー(和名アメリカザイフリボク)はバラ科ザイフリボク属の落葉小木。樹高は0.5-8mほど。今ちょうど5弁の白い花を咲かせている。果実は直径7-10mm、6月頃に黒紫に熟す。果実が6月(June)に収穫できるので、ジューンベリー(Juneberry)と呼ばれることになった。ザイフリボク属は、北アメリカを中心にアジアとヨーロッパに約10種が分布し、日本にはザイフリボク(*)が自生している。
 ジューンベリーは近年人気の高い花木で、葉が完全に展葉する前に白い花を数多く咲かせる。初夏にたわわに実る果実、秋の紅葉、美しい樹形と、四季を通じて楽しむことができ、その上、果実は生食やジャムに加工することができる。
*「ザイフリボク」とは奇妙な名前である。細長く、そしてわずかに波打つ白い花びら5枚からなる花が枝上に密生するのがザイフリボク。ザイフリボクの「ザイ」は采配の采に由来する。采配は戦場で大将が指揮するときに用いた、何枚もの細く切った紙の房を棒の先につけた道具。今でも陣頭に立って指図する際に「采配を振る」と言う。ザイフリボクには、シデザクラという別名もある。シデ(紙垂)とは、しめ縄、玉串、祓い串など神道で用いる、白い長い紙をジグザグに折ったもののこと。

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