二つのアブチロンの違い

 アオイ科アブチロン属のチロリアンランプはツル性のアブチロンです。最初の画像はランプ型のチロリアンランプアブチロンですが、次の画像も黄色の花をつけたアブチロンで、こちらは木立性(高性)のアブチロンです。

 木立性とつる性では、株の姿以外にも葉の大きさや花の形も異なり、それは画像で確認できます。木立性のものは葉がやや大きめで、ときに花が隠れてしまいます。熱帯原産ですが、比較的耐寒性があり、南関東以南では屋外で冬越しできます。

 私たちにまるで異なるように見える二つの花姿は自然の不思議などではなく、よく見られるものです。そして、それは私たち自身が生み出したものでもあります。とはいえ、その容姿すべてを人がつくったなどと考えると大間違いで、人は僅かなアレンジをしたに過ぎません。その僅かなアレンジでも人を欺くには十分で、私たちは背後のカラクリをうまく見抜くことができなくなります。そもそも生命のカラクリを未だに十分に見抜くことができないのですから致し方ありません。とはいえ、今世紀中にそのカラクリの解明はほぼ確実にできる筈です。

(ツル性)

(木立性)