キンモクセイの二度咲き

 昨日、今日とまたキンモクセイの匂いがする。既に花は終わった筈だと思いながら、見るとオレンジ色ではなく、黄色の実がたくさん見える。咄嗟にそのように思ったのだが、キンモクセイは雄株だけとなっているから、実がつくはずがない。キンモクセイは中国原産で、江戸時代に雄株だけが日本に渡来(雄株と雌株では、雄株が多くの花をつけるため、中国でもほぼすべてが雄株)したことになっている。

 今年の二度咲きは湾岸地域全体で、どのキンモクセイも二度目の花をつけている。そして、花色は最初のオレンジ色ではなく、黄色で、花は小さく、香りも二回目の方が少ない。2007年頃からキンモクセイの二度咲きについての研究が行われ、新聞でも取り上げられたようである。なぜ開花のピークが複数あるのかと言えば、葉腋に生長段階の異なる3~4個の花芽があるのが原因で、人々は最も開花数の大きいピークに対して例年より開花が早い、遅いと感じる、などと説明されている。

 当時の研究の結論は私にははっきりしないが、2022年の湾岸地域では二度咲きがほぼすべてのキンモクセイで起こり、花色は黄色と薄く、花のサイズも小さく、匂いも幾分控えめであることが確認できた(画像の色は私が見た黄色とはやはり違う)。昨年は二度咲きが今年のようには起こらなった。