ホシホウジャク(星蜂雀)

 ホシホウジャクはスズメガ科の昆虫で、ガの一種である。成虫は全体にこげ茶色だが、後翅のみ黄褐色で、飛んでいるとよく目立つ。成虫は昼飛性で、日中各種の花を訪れる。空中でホバリングをしながら吸蜜し、花にはとまらない。そのホバリング姿を見たのだが、それをスマホで逐一記録するのは私の技術ではほぼ不可能。実際、ホシホウジャクの静止画像をどのように撮ればいいのか、私は知らない。

 それでも、ホバリングしていることは何とか伝わるのではないか。私は自分の眼で見たという経験と、それにホシホウジャクについての知識とを使って、「何を見たか、見たものは何か」という問いに「私が見たのはホシホウジャクだ」と答えることができる。だが、それは私だけの確信で、他の人たちとそれを共有するには不十分な証拠しか持っていないということである。

*最後の画像のウラナミシジミは静止しているが、ホシホウジャクはホバリングしている。静止画像は対象の同定に十分だが、運動画像は同定には不十分だと言われるのは、どうしてなのだろうか?(私は自分の経験と画像、そして知識で十分と思っている。動画があれば、ホバリングを見ていない私以外の人にも十分なのだろう。)