立冬のナミアゲハ

 秋分冬至のちょうど中間にあるのが立冬で、それが11月7日だった。冬が近づき、昆虫の姿がめっきり減った。チョウやトンボといった昆虫の感覚や感情について私たちは無頓着、無関心のためか、まるでわからず、それゆえ神秘的でさえある。「チョウは悲しいか」という問いは虚を突かれたような問いで、問い自体が無意味だと思う人が多い。

 さて、既に11月2日にアカボシゴマダラについて記したが、より馴染みのあるナミアゲハ(並揚羽)はアゲハチョウ科に分類され、日本ではよく見られるお馴染みのチョウ。そのため、アゲハ、アゲハチョウと呼ばれている。成虫は,全体がうすい黄色と黒で,後翅に青やオレンジ色のもようがある。成虫は4月から10月に現れ、春に見られる成虫よりも,夏に見られる成虫のほうが大きい。町の中で多く見かけ、春から秋まで年に4回ほど世代を繰り返す。

 アカボシゴマダラもアゲハも元気であれば、私には捕まえることはおろか、撮影さえ困難な対象。秋が深まり、私同様に年老いたチョウは私と同じ状態にあるようで、意思疎通など儘ならないとしても、似た者同士であるのは確かなようだ。

アカボシゴマダラ

ナミアゲハ

ナミアゲハ

ブッドレアとナミアゲハ