ウラナミシジミの交尾

 植物の受粉や昆虫の交尾は哺乳動物の交尾に比べると卑猥な感じがもたれないのが普通である。とはいえ、受粉や交尾は両性生物によって種の保存に不可欠の装置であり、それはどんな両性生物も変わらない。それに対する倫理的な配慮や感情は人間だけに特有なものと考えられている。だが、それほど単純に割り切れるものではなく、哺乳類となれば、人間の間の性行動に類似した行動が多くなり、性的な衝動を数多く観察できる。

 9月末から目立つのが小型のシジミチョウと、その交尾。今でもあちこちで割と簡単に遭遇できる。翅裏が茶色と白の縞模様なのがウラナミシジミで、温暖地で越冬して、毎年、夏から秋にかけて北上する。雄の翅表は「藍紫色」で、雌の翅表は褐色で、中心部だけ藍紫色。画像はクサギの葉の上で交尾するウラナミシジミ。あなたなら、ウラナミシジミの他の行動を見るのと比べ、交尾をどんな感情で見るだろうか。

f:id:huukyou:20201023063146j:plain

f:id:huukyou:20201023063210j:plain

f:id:huukyou:20201023063231j:plain