シマトネリコは熱帯や亜熱帯の山間に自生するモクセイ科の常緑樹で、タイワンシオジが別名。ライトグリーンの小さな葉が落葉樹のような印象を与え、その樹形の様子から「庭で育てる観葉植物」とも呼ばれる。近年人気の高い庭木で、公園や歩道でもよく見かける。日本で植栽されるトネリコ類では唯一の常緑樹で、本来は熱帯から亜熱帯の山地に育つ高木であり、寒さに弱く、冬期には落葉することもある。
島に育つトネリコの仲間という意味で、シマトネリコと名づけられた。トネリコは「共練り濃」、「戸練り粉」が転じたもので、樹皮を煮てニカワ状にしたものに墨を混ぜて練ったものが、写経などに使われたことに由来する。
5月前後に白くて香りのある小さな白い花を円錐状に咲かせ、その後、秋には豆のような実（翼果）を樹冠いっぱいにつける（画像）。 ここにも秋を感じることができる。
