モクレンの花変化

 モクレン木蓮、木蘭)はモクレン科の落葉低木。紫色の花をつけるため、シモクレン(紫木蓮)とも呼ばれます。モクレンは外側が紫色、内側が白色の花をつけ、平安時代に中国から渡来しました。漢方で「辛夷(しんい)」と呼ばれる蕾を頭痛や鼻炎の薬とするために植えられたようです。

 最近は同じく中国原産のハクモクレン(白木蓮)が目立ちます。既にハクモクレンについて述べましたが、モクレンハクモクレンは花色以外にも違いがあります。ハクモクレンは花弁が9枚で、開花後に葉が出るのに対して、モクレンは花弁が6枚、開花中に葉が出て、花が終わるころには葉に隠れてしまいます。モクレンハクモクレンより少し遅れて咲きます。

 モクレンには様々な園芸種があり、「マグノリア」と総称されています。モクレンは地球上で最古の花木といわれていて、1億年以上も前から既に今のような形態だったようで、正に古代木です。欧米では椿(つばき)類、躑躅(つつじ)類とともに三大花木とされています。

*画像はモクレンの開花までの変化を追ったものです。