ヒメウツギ、ツリガネズイセン、そしてミントブッシュの花

 ヒメウツギ(姫卯木、姫空木)は初夏の花ということになっているが、既に咲き出していて、昨今の4月中旬は初夏ということか。ヒメウツギアジサイ科ウツギ属の落葉低木。背が高くならないほふく性のウツギの仲間。綺麗な白い花が咲くので、庭木として使われる。伸びた茎の先に白い花を穂状に咲かせ、確かに初夏という感がある。

 「ヒメ」の名前の通り、小型のウツギであり、日当たりの良い川岸に多いが、条件の厳しい石灰岩などの岩場でも見られる。グランドカバーとしても使えるため、庭木としてはウツギよりも人気が高い。葉は細長く、縁には細かなギザギザがある。「空の木」とも書かれるが、これはヒメウツギの幹や枝の中が空洞なことに由来。また、花が小さいことから「姫」がつき、姫空木となった。

 ヒメウツギの横にユリ科のツリガネズイセンが咲いている。葉っぱはスイセンに似て、花は釣鐘状。名前の通りペチコートスイセントと同じく、元々は自生種で、ヨーロッパおよびアフリカ、アジアの温帯地域に分布。花色は、紫、青紫、ピンク、白など様々(画像は青紫)。

 シソ科のミントブッシュはオーストラリア原産の常緑小高木。ミントブッシュの葉にはミントのような香りがあり、初夏に紫色の花が咲く。こちらも今年既に咲いている。

 白いヒメウツギと青紫のツリガネズイセン、そして紫のミントブッシュの組み合わせは、印象派の画家たちでなくても初夏の色彩だと映るのではないか。

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ヒメウツギ

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ヒメウツギ

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ツリガネズイセン

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ツリガネズイセン

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ミントブッシュ