2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

変化の経験-科学における経験と実在(1)

経験(主義)とは何ぞや 「経験する」とはわかりにくい言葉ではない。だから、誰もが気楽に使い、人生は経験だと誰もが思っている。だが、それが何を意味しているかとなると、とても懐が深く、かつ広い。と言うより、「経験する」とは定義ではわからず、実践…

ハマボウ(浜朴あるいは黄槿)

学名がHibiscus hamaboで、アオイ科の日本原産の落葉低木。夏に黄色の花を咲かせる。ムクゲ、フヨウ等に似る。5枚の花弁は付け根から回旋して伸び、中心の赤褐色部は船のスクリューのように見える。花は1日でしぼむが、大きな株は毎日次々と開花する 浜に生…

変化の表現形式(8)

6反証可能性[帰納法の問題に対するポパーの解決] これまで考えてきた帰納法の問題に対する解決はヒュームの推論の前提(2)に関するもので、帰納的推論が正当化できることを示そうとしていた。ポパーは全く異なる仕方を考えた。彼はヒュームと同様に帰納的…

サルスベリ(百日紅=ヒャクジツコウ)

子供の頃、近くの寺に見事なサルスベリの木があった。残念ながら、何色の花だったか記憶ははっきりしない。サルスベリの花は紅の濃淡色または白色なのである。色を忘れただけでなく、いつ咲くかもすっかり忘れていた。サルスベリは「猿滑」とも書くが、幹が…

変化の表現形式(7)

5科学的説明[因果的説明] アリストテレスが自然の説明に関して因果的な説明を採用したことを既に述べた。しかし、その「因果的」説明は4つの原因をすべて含むものであった。機動因に対応する因果的説明はニュートンの説明方式によって科学的な説明として初…

ハンゲショウ(カタシログサ)

半夏生(はんげしょう)は雑節の一つで、半夏という薬草が生える頃、あるいは、ハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているようになる頃とも。様々な地方名があり、ハゲ、ハンデ、ハゲン、ハゲッショウなどと呼ばれる…

変化の表現形式(6)

4仮説の設定-最善の説明のためのアブダクション[パースとアブダクション] 推論が演繹と帰納以外のものも含んでいることを最初に主張したのはパース(Charles S. Peirce, 1839-1914)だった。彼はこれを「アブダクション」と呼んだ。アブダクションは最善…

アオギリ(梧桐、青桐)

桐の木は田舎では珍しくなく、桐のタンスも下駄も身近なものだった。アオギリと聞いて桐の木を思い出したのだが、実は別物だった。樹高は15〜20mで、樹皮は緑色。その花を見て、アオギリとキリは別物だと実感したのである。画像でキリとアオギリの花を比べて…

変化の表現形式(5)

3帰納的な推論-仮説の正当化[ベーコンの試み] ベーコン(Francis Bacon, 1561-1626)が主張する内容の大半は否定的なもので、帰納的な判断をする際に陥ってはならない誤りをどのように避けるかにあり、積極的に新しいタイプの判断を構成するものではない…

カタバミ(酢漿草、片喰)

カタバミは地下に球根を持ち、さらにその下に大根のような根を下ろしている。葉はハート型の3枚が尖った先端を寄せ合わせた形で、クローバーとよく間違われるが、クローバーは葉の形状が丸く白い線があり、全く異なる植物。日本各地で「かがみぐさ」、「すい…