チョウジソウ(丁字草)

 チョウジソウはキョウチクトウ科の多年生植物。湿った草地や原野などに生える。5月頃、5弁に分かれた、薄青紫の小花が咲く。この花の形が横から見ると「丁」の字形に見えるから「丁字草」の名に。また、香料で有名な「丁子」に似ているためともいわれる。

 四国と九州の一部を除く日本全国に分布する。かつては川原の土手や湖岸などの湿地に群生していたが、開発と共に個体数が減少し、今では絶滅が危惧されている。だが、「アムソニア」、「エリピチカ」といった名前で、園芸種として流通している。

  春になると一つの株から数本の茎が林立し、それぞれ高さ40₋80センチほどになる。茎の先端に画像のような花を開花させる。上から見ると「丁字」ではなく星形に見えることから「ブルースター」という流通名もある。日本に自生するチョウジソウは北海道~九州に分布しているが、 絶滅危惧種にされるほど希少な野草になっている。チョウジソウの名前で流通しているものの多くは、自生種とよく似た外来種のホバチョウジソウ、又はヤナギバチョウジソウ(柳葉丁字草)。

 それにしてもチョウジソウの花弁は不思議な姿で、つい触りたくなるのは私だけではあるまい。

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