ツルニチニチソウ(蔓日々草)

 ツルニチニチソウキョウチクトウ科ビンカ属の常緑蔓性植物。その分布域は地中海地域の南部、ポルトガル、スイス南部、北アフリカにあり、広く自生し、容易に栽培可能で花が美しいことから、現在では逸出したものが野生化し、帰化植物として広く定着している。属名のビンカは、ラテン語で「紐」や「結ぶ」を意味する。花期は3月中旬~5月で、上部の茎の葉の付け根から花柄を伸ばし、花径4~6㎝程度の花を咲かせる。花は花冠が深く5裂して平らに開き、中央にはスイセンなどに見られる副花冠がある(画像)。

 花姿がニチニチソウに似ていることから、ツルニチニチソウの名前が付いている。ヨーロッパでは、「蔓日々草を身につけていると悪を寄せつけない」という言い伝えがある。さらに、冬の間も枯れないので、不死の力や魔力を持つと信じられていた。

 暖冬のためか、そのツルニチニチソウが既に咲き出している。湾岸地域では当初グランドカバーとして植えられ、それが野生化し、あちこちで見ることができる。花が好まれるだけでなく、常緑であるため、冬でも緑のままで、それも好まれる理由になっている。

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