キキョウの変貌

 キキョウは6月から開花する夏の花だが、「秋の七草」の一つになってきた。漢名の「桔梗」を音読みしたら「ききょう」で、花の色は紫、青または白。その清楚な姿や色から武士たちに好まれたようで、家紋に取り入れられたり、江戸城には「ききょうの間」や「桔梗門」がある。また、万葉集に出てくる「あさがお」は、この桔梗のことだろうと言われている。
 キキョウといえば、星形に開く一重咲きがまず思い浮かぶ。しかし、二重咲き、多重咲きのキキョウの園芸品種がつくられ、八重咲のキキョウが栽培されている。画像の一つは「斑(ふ)入り」のキキョウ。キキョウといえば、白と紫の2色がこれまでのメインカラーだが、桃系のキキョウも登場。また、紫系の花にも微妙なニュアンスの色幅があり、濃い紫や藤色、青色などがある。多重咲きの白色も、白に緑が入った多重咲きも出てきた。
 このような変化は、キキョウのイメージが清楚、誠実、従順といったものから、妖艶、華麗といったものへ変わってもおかしくないような変化である。

f:id:huukyou:20190808072007j:plain

f:id:huukyou:20190808072021j:plain

f:id:huukyou:20190808072034j:plain