ヒイラギの花

 モクセイ科のヒイラギの葉は硬くて厚く、乾燥に適応しています。葉脈は硬く、木質化していて、鋸歯に伸びて棘になります。鋸歯の変化した棘は、若木でよく発達し、老木では全縁となって、葉の先端だけとなることは既に記しました。

 ヒイラギは魔よけに使われます。イワシの頭などの臭いの強いものを葉の棘に差し、鬼門や戸口に飾るのですが、今では廃れてしまいました。ヨーロッパにも同じような習慣があり、クリスマスの飾りとして生き残っています。クリスマスケーキなどによく使われる赤い実のついたセイヨウヒイラギの飾り物はそのような風習がクリスマスに取り込まれたものと思われます。このセイヨウヒイラギは棘を持ち、葉の形は良く似ているのですが、モクセイ科ではなく、モチノキ科の植物です。

 師走に入り、ヒイラギの花はそろそろ終わりです。棘のある葉とは違って、白い花の咲き始めは独特の香りがあたりに漂い、異世界に紛れ込んだような気持になります。