「花や蝶や」は「子どもを可愛がる様子」で、そこから「ちやほや」という言葉が生まれたとも言われていますが、「花と蝶」は森進一の演歌を思い出す年配者が多いのではないでしょうか。花に来るのはチョウだけでなく、多くの昆虫がやってきます。中でも多いのがハナアブたちです。
ハマナスの花に来ているのがホソヒラタアブ。その名前からも想像できるように、同じヒラタアブに比べると腹の部分がかなり細くなっていて、産卵は植物の葉の上で行い、産まれた幼虫がアブラムシを食べることで知られています。ホソヒラタアブの全体の色は薄い黄褐色をしていて、胸の部分の背中側には銅色の美しい光沢が見られます。腹の部分の各節には特徴的な2本の黒い帯が見られ、地の色は黄色で、6本の足も全て黄色です。
アブは複眼の付き方によって雌雄の区別ができます。頭の上で複眼がくっつき合っているのが雄、離れているのが雌です(雌であることがわかる画像があります)。
ホソヒラタアブの幼虫はアブラムシを次々に捕食して育っていきます。アブラムシは多くの植物に無数にいて、それを餌にしているホソヒラタアブは私たちの目にとまる身近なハナアブの一種です。ホソヒラタアブは日本だけでなく、アジア、ヨーロッパ、北アメリカと広く分布しています。ホソヒラタアブは飛翔の名手で、ホバリングが得意であることから、交尾も空中でホバリングしながら行います。
ハナアブは種類が多く、ホソヒラタアブはその一つに過ぎません。セイタカアワダチソウやキャラブキの黄色の花を見ると、実に多くのハナアブをそこに見ることができます。



