フヨウ(芙蓉)はアオイ科の落葉低木で、「木芙蓉」と呼ばれるのに対し、アメリカフヨウは多年草で、その別名が「クサフヨウ(草芙蓉)」、北アメリカが原産で、とても大きな目立つ花を咲かせるハイビスカスの仲間です。フヨウ属の仲間にはフヨウやムクゲ(木槿)の他に、ハイビスカスやモミジアオイなどがあり、どれもよく似た花を咲かせます。近縁種と交雑しやすいため、最近ではアメリカフヨウとモミジアオイとの交雑種(タイタンビカス)もよく見かけます。
モミジアオイは明治初期に渡来した北アメリカ原産の宿根草植物。7月から9月頃までの夏の季節にフヨウによく似た大輪の赤い花を咲かせます。花がハイビスカスやタチアオイに似ているため、間違えやすいのですが、モミジアオイは花弁の根の部分が細くなっていて、花弁の間の隙間が広くなるのが特徴です(画像)。「モミジアオイ」の名前は星形の葉の形がモミジに似ていることから。別名は「紅蜀葵(こうしょくき)」。
多年草アメリカフヨウは北アメリカが原産で、高さは1~2メートル、6月から10月頃に上部の葉腋に大きな花を咲かせます。花は一日花で、すぐ萎んでしまいますが、夏から秋にかけて次々に花を咲かせてくれます。モミジアオイとアメリカフヨウとの交配種がタイタンビカスで、赤、ピンク、白などの花色があります。アメリカフヨウの葉は切れ込みがなく、卵型ですが、タイタンビカスには葉に切れ込みがあります(画像)。



