真夏のヒオウギの花

 橙色に赤い斑点が入ったヒオウギ(檜扇、桧扇、日扇)の花が暑い中で咲いている。オレンジ色で斑点のある6弁花が見事で、暑さになど負けていない。アヤメ科のヒオウギの別名はカラスオウギ。ヒオウギは主に西日本の山野に自生する多年草で、朝鮮半島や中国、インドにも分布する。

 黒の枕詞に使われる「ぬばたま」はこのヒオウギの種子のことで、種子は丸く、真っ黒でツヤがあるのが特徴。『万葉集』では黒や夜、夕などの枕詞として使われている。平安時代の『古語拾遺』によれば、厄災が村を襲った際、ヒノキでできた扇「檜扇」で扇ぐと、村が元通りになったという話があり、その檜扇と似ていることから同じ名前で呼ばれるようになった。ヒオウギは病気にかかりにくく、葉も長持ちするため、魔除けの花とされてきた。そのため、疫病退散を祈願する祇園祭の期間中、京町家の軒先や床の間などに飾られる(2025年の京都祇園祭は7月1日(火)から31日(木)までの1ヶ月間)。

 画像のキリギリスはキリギリス科のヤブキリかクビキリギスと思われる。いずれもヤブキリギリスともクビキリギリスとも呼ばないようだが、とはいえ、クビキリギスクビキリギリスとも呼ぶようで、何とも紛らわしい。キリギリス(ヤブキリかクビキリギス)がその花に乗っている画像は3年前のもの。