「西洋…」という名前の植物はとても多く、どれも西洋由来であることを示しています。セイヨウニンジンボクもその一つで、シソ科ハマゴウ属の植物です。その原産地は南ヨーロッパから中央アジア。ハーブとしても用いられてきました。爽やかなスミレ色や白色の花を咲かせ、生育旺盛な落葉低木で、湾岸地域でもその花を見ることができます。
日本にもハマゴウ、ミツバハマゴウが自生しますが、寒さに強く、花が美しいのがセイヨウニンジンボク。セイヨウニンジンボクの花には芳香があり、開花期も非常に長いのが特徴です。「ニンジンボク」という名前は、その葉がチョウセンニンジンに似ることに由来します。
セイヨウニンジンボクの花はハマゴウの花と同じ唇形花(しんけいか)で、シソ科の植物に多く見られます。筒状に合着した花弁の先が上下に分かれていて、口に見立てた上部を上唇(じょうしん)、下部を下唇(かしん)と呼びます。セイヨウニンジンボクは上唇が2裂、下唇が3裂し、下唇の中央裂片は他に比べて大きくなり、各裂片は反り返ります(画像だけではわかりにくい)。
セイヨウニンジンボクは暑い夏に爽やかな青色や白色の花を咲かせ、湾岸地域では青花も白花も見ることができます。画像の白花は私より背が高く、青空の中でとてもたくさんの花をつけています。セイヨウニンジンボクは明治時代に渡来しました。



