七福神の花

 日本で「七福神」と呼ばれている「Echeveria(エケベリア属)」には何種類かあるが、どれも「七福神」と呼ばれている。「エケベリア」はメキシコの植物画家の名に由来するのだが、「七福神」の由来はわからない。例えば、エケベリア・セクンダ(Echeveria secunda)はメキシコ原産で、ベンケイソウ科エケベリア属の常緑多肉性多年草。青緑色で白粉を帯びた葉がロゼット状に付き、葉はバラの花弁のような形で、葉先端に棘状の突起がある。6月に入り、葉腋から細長い花茎を出し花序に小花を多数咲かせている(画像)。画像からサボテンの花であることがよくわかる。

七福神の植物名は18世紀メキシコ植物誌の挿絵を描いた植物画家アタナシオ・エチェベリア(Atanasio Echeverria)に由来する。私は画家の名前と同じように「Echeveria」をエチェベリアと読んでしまう。昔習ったラテン語が中世ラテン語で、発音もイタリア語やスペイン語に近かったため。エチェベリア氏に因む学名はラテン語の正当な発音で、「エケベリア」である。それがどうして「七福神」という和名になったのかはよくわからない。

*サボテンの和名は「仙人掌(せんにんしょう)」、「覇王樹(はおうじゅ)」などで、七福神にも「寿宝、高崎蓮華、玉蝶、松虫、狩衣、舞鶴」などの別名がある。