バラ科サクラ属のユスラウメ(梅桃、梅桜、桜桃、山桜桃梅)は中国原産の落葉低木で、江戸時代初期に渡来した。東京では昨日サクラの開花宣言があったが、サクラが咲く頃に画像のようなサクラやウメに似た花を咲かせるのがユスラウメ。花の色は白またはピンク色で、葉が出る前に咲くケースと、葉と同時に咲くケースがある。「ユスラ」の語源には、花や枝葉が風で揺れる(ユスルル)、花や実がたくさんついて揺れるなどあるが、よくわからない。
ユスラウメは古くから庭木として親しまれ、全国で広く植栽されてきたらしいが、私がユスラウメを見たのは近くの公園で、最初は梅かと思った。樹は2〜3mの低木でよく分枝する。
花の後にサクランボに似た実をつけるが、生食、ジャムや果実酒として楽しむことができる(実の画像は以前のもの)。生で食べると、清々しい香りと甘酸っぱい味が広がる。また、ユスラウメ(梅桃)は漢方薬としても使われてきた。
*「桜桃」は「ゆすらうめ」だけでなく、「おうとう」、「さくらんぼ」とも読まれる。太宰治の命日「桜桃忌(おうとうき)」の「桜桃」は「さくらんぼ」のこと。



