11月のノアサガオ

 ノアサガオは今年の夏の暑さに負けなかった。私にはアサガオは昭和の花、夏休みの花だった。日本のアサガオの歴史は謎だらけで、アメリカ大陸原産のアサガオ奈良時代に渡来したとされていて、コロンブスアメリカ大陸発見より先に渡来し、江戸時代には大流行した。

 それにしても湾岸地域にはアサガオが多い。ヒルガオ科のアサガオヒルガオノアサガオマルバアサガオアメリアサガオなどが今年もあちこちで見られた。ノアサガオが樹上で逞しく咲く姿には脱帽しかない。「野朝顔」とは何とも味気ない名前に聞こえるが、「野菊」や「野薔薇」は多くの人が文学的な名前だと思っている。ノアサガオは熱帯から亜熱帯地域に自生する蔓性の多年草で、沖縄では海岸付近に旺盛に繁茂している。ノアサガオは霜が降りる11月まで咲き続け、10月上旬には花数が最も多く、美しくなる。しかも、ヒルガオのようにその花は夕方まで咲き続ける。