シモツケ属の花たち

 湾岸地域の公園や歩道で目立つのがシモツケ属の花です。最も目立つシモツケは日本、中国、朝鮮半島に分布するバラ科シモツケ属の落葉性低木です。日本では、広く山野に分布し、日当たりの良い場所に自生します。「シモツケ」の名前は、下野国(しもつけのくに、栃木県)で最初に見つけられたことに由来します。その花期は5月~8月で、今あちこちで花が咲いています。

 シモツケ属には多くの種があり、いずれも育てやすく、観賞期間も長いため、あちこちに植えられています。シモツケには花や葉の色が変化した園芸種が多数あり、花のない時期でも、春から秋まで葉色の変化を楽しむことができます。

 バラ科アメリカテマリシモツケの原産地は北アメリカで、5月に花をつけます。画像のアメリカテマリシモツケディアボロ」は、紫色の葉が最大の特徴。赤紫色の芽出しは特に見事です。夏~秋頃にはやや暗い色になり、遠目で見ると黒っぽく見えます。「ディアボロ」という名前はラテン語の「悪魔」で、物騒な名前ですが、暗紫葉も美しく、コデマリに似た花の後には赤い実がつきます。

 アイズシモツケ会津下野)は「シモツケホワイトゴールド」とも呼ばれ、バラ科シモツケ属の落葉低木。黄色の葉が印象的なアイズシモツケは日本では北海道を始め、本州から九州にかけての地域に生息しています。

 キョウガノコバラ科多年草で、白花のものはナツユキソウとも呼ばれます。キョウガノコは日本原産で、花はシモツケによく似ています。キョウガノコは高さ30~80cmの多年草で、淡い紅色の4~5弁花を多数つけます。園芸種のキョウガノコは赤紫の花穂と掌状の葉が和の趣を感じさせます。

 アメリシモツケソウは花穂が大きいシモツケソウで、園芸用に人気があります。ピンクの綿菓子が宙に浮いているような姿は、たくさん集まると見栄えがします。アメリシモツケソウは、その名のとおり北アメリカ東部原産のバラ科シモツケソウ属の宿根草で、開花時になると花茎が高く伸びていきます。

シモツケ

シモツケ

ディアボロ

アイズシモツケ

キョウガノコ

アメリシモツケソウ