白雪と白妙

 山に自生する「山桜」に対し、人里で栽培されるサクラが「里桜」。オオシマザクラと山桜などとを人工的に交配して作り出されたのが里桜で、里桜はオオシマザクラの血が入った園芸品種の総称です。

 里桜の歴史は人々が桜を庭に植え始めた平安時代から始まると言われ、その後交配が続いてきました。これまで200種以上の里桜が誕生していて、オオシマザクラの影響が大きく、白雪(シラユキ)や白妙(シロタエ)も里桜です。

 白雪の特徴は花びらが丸く、ソメイヨシノが散り始めるころから咲き出します。樹高は5~10m。白雪はオオシマ系の里桜と江戸彼岸(エドヒガン)との雑種だと考えられています。

 白妙は八重の桜で、小輪のバラのように見えます。荒川堤で栽培されていた桜が現在の栽培種の元になっています。その花色は白く、清楚な雰囲気をもつオオシマ系の里桜で、花弁数は10~15枚。

*最初の二枚の画像が白雪、残りの二枚が白妙