11月のハチとアブ

 アブはハエの仲間、ハチはアリの仲間と聞くと、それが常識だと思う人と、それは常識の盲点だと思う人がいて、結構厄介なことである。ハチは尻の毒針で刺し、アブは鋭い口で皮膚を切り裂き、血液を吸う。この違いも常識の盲点かも知れない。兎に角、ハチは刺し、アブは咬むのである。

 セグロアシナガバチ(背黒脚長蜂)は、スズメバチアシナガバチ属のハチで、体長20-26mm。黒の地に黄褐色の斑紋があり、キアシナガバチと外見が良く似ている。顔が白っぽく、触角が黒いところがオスの特徴。オオハナアブは体長が11-16mm、黒色で、腹部の太い赤黄色の帯が目立つアブで、大きな頭部は半球状になっている。

 11月のハチもアブも何か物寂しい。迫りくる冬に対して無力な昆虫は自らの運命を自らの内に組み込んでいる。人なら自らの運命を悟っているということになるのだろう。

セグロアシナガバチ

オオハナアブ