ヒイラギモクセイ(柊木犀)の白い花

 今はまだ二度咲きの金木犀の香りが続いているが、よく似た微かで、上品な香りで目を向ければ、ヒイラギモクセイの白い花が見える。ヒイラギモクセイはモクセイ科モクセイ属の常緑小高木。ヒイラギ(柊)とギンモクセイ(銀木犀)の交雑種。花期は10月から11月で、親譲りの良い香りのする白い花を開かせる。花弁は4枚に分かれ、ギンモクセイの性質が強く出ているようで、反り返らない。雄株しかないので、花はすべて雄花。2本のおしべと、中心部に痕跡的なめしべがのぞく(画像)。日本では雄株が中心であるため自生はない。葉の大きさはキンモクセイ程度だが、ヒイラギのように縁にトゲがあり、葉は厚い。

 私はキンモクセイの木の下で昼飯を食べたいとは思わないのだが、ヒイラギモクセイの下では食べられそうである。二つの花の色と香りは随分違っているが、花の形はとてもよく似ている。

キンモクセイ