アブラナの花

 ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)はアブラナ属の野草で、多様な栽培植物の原種と考えられています。古代から西アジアから北ヨーロッパに生える雑草で、古代、農耕文化が伝播すると共に、作物の種子に紛れてあちこちに広がったようです。

 ブラッシカ・ラパはアブラナのことですが、弥生時代に中国から渡来したと言われています。昔はナタネ油の採取が多かったのですが、最近では野菜として栽培されることの方が多くなっています。

 ところで、小松菜はアブラナの変種である葉物野菜。アブラナは「菜の花」であり、アブラナ科の植物が咲かせる黄色い花の総称が「菜の花」。花が咲くと、その部分が「菜の花」。菜の花はアブラナ科の植物の黄色い花のことですが、実際に食用として流通しているのは、油菜(アブラナ)か、これを品種改良した「なばな」です。「小松菜」とは違い、旬は春で、ほろ苦い味がします。

 春に開花する花の特徴は花弁が4枚、雌しべが1本、雄しべが6本です(画像)。河川敷や空き地などに群生している菜の花は、セイヨウアブラナかセイヨウカラシナがほとんどですから、多分画像もそうだと思われます。最近は狂い咲きが珍しくありませんが、10月にアブラナの花を見るのは初めてです。

*前回オンブバッタについて記しましたが、彼らはこの狂い咲きのアブラナの葉上にいました。