アラカシのドングリ

 アラカシの「アラ」は、葉の縁にあるギザギザが粗いこと、枝の出方が粗いことから、そして、材が堅いことから「粗い堅し」が「アラカシ」に転じました。アラカシは雌雄同株で、4~5月に開花します。雌花の後にできるドングリは直径2cm弱で、開花した年の10~12月に熟します。ドングリの帽子(殻斗)には5~7重の横縞があります(画像)。ドングリはアラカシやアカガシとよく似ていますが、殻斗の横縞がはっきりと目につき、ドングリに深くかぶさっています。

 ところで、ドングリとは何なのでしょうか。ドングリ(団栗、無食子)はブナ科の果実のことですが、実際にはクリ、ブナ、イヌブナ以外のブナ科の果実を指します。樹木になるものが果物とされていますので、クリもドングリも立派な果物です。でも、イチゴは草花ですから、果物ではなく、野菜です。