「エノキ」と聞くと、私は高輪の「二本榎」を思い出すのですが、エノキはケヤキと同じニレ科の植物です。「榎(エノキ)」は夏に木陰を作ることから、日本で作られた国字で、地名にもよく使われてきました。
赤褐色に熟した実は、食べるとほのかに甘く、意外においしいのです。実の大部分が種で、実が小さい(直径8ミリ位)ため、食べられる部分は僅かしかありません。それでもエノキの実は、小鳥には人気があります。小鳥に実を食べてもらって、種子を含む核を糞とともに遠くまで撒き散らしてもらうのが目的ですから、その実は小鳥が食べるのにほどよい大きさなのでしょう。