ヨウコウ (陽光)の花

 ヨウコウは日本原産の交雑種のサクラで、高岡正明がアマギヨシノ(天城吉野)とカンヒザクラ(寒緋桜)を交雑させて作り出した栽培品種で、品種登録は1981年です。ヨウコウはソメイヨシノよりも少し早く咲き、二日ほど前にほぼ満開になりました。鮮やかな紅紫色の花が好まれ、湾岸地域の公園にも何本か植栽されています。

 蕾は紫がかった濃いピンク色で、一足先に咲く同系統のカワヅザクラに似ていますが、花の直径はカワズザクラより大きく、4~5センチほどです。花は数輪がまとまって垂れ下がるように咲きます(画像)。一重咲きで5枚ある花弁の切れ込みは浅く、20本以上ある雄しべが目立ちます。

 ヨウコウの濃いピンク色の花はオオシマザクラの花の白さと対照して見ると、それぞれの色の違いが際立ちます。関心のある方は二つの花の色の間にソメイヨシノの花を入れて色の違いを楽しんでみて下さい。