若葉を揉んで貼り付けると痛みが取れるので「痛み取り」と言われ、訛って「イタドリ(虎杖)」になった。また、「虎杖」は、若い茎に赤い節が多くつき、それが虎の模様に見えるところからつけられたのが中国名の由来。
茎は酸っぱく、私も子供の頃に食べた記憶が微かにある。茎の部分の皮を剥いて食べるのだが、酸っぱい味がしたのを憶えている。それが別名のスカンポ、スイバの由来。
雌雄異株で雄花は雄しべが長く飛び出しているが、何日かで落花する(画像)。雌花は柱頭が3裂し、結実すると翼状の宿存萼に包まれ、花が咲いているように見える。今頃になると、中に黒い種をもった実がつく(画像)。
先駆植物の例としてイタドリは有名で、雑草の生い茂る空き地や土手、山間などあらゆるところで育つ。イタドリが競合相手のいない土地で繁茂する理由の一つが種の軽いこと。翼のような構造をもつ種は、風に乗って広い範囲に散布される。