ツワブキの花(とチョウ)

 ツワブキ(石蕗、艶蕗)の花が今あちこちで咲いている。湾岸地域の造園業者に重宝されているようで、晩秋から初冬にかけて咲く黄色い花は殺風景な庭園に彩を添え、観賞用にとても人気があるようだ。ツワブキはキク科ツワブキ属に属する常緑多年草で、秋から初冬に黄色い花を咲かせ、茎や根に薬効がある。そのツワブキの花はチョウにも魅力的らしく、たくさん集まってくる。たまたま散歩中に見つけたのがツマグロヒョウモンのメスとオス。

 葉はフキ(蕗)に似ており、しかも「蕗」という文字を用いるが、フキの仲間ではない。名前はつやのある葉から「つやぶき」となり、それが変化して「つわぶき」になった。「きゃらぶき」はこのツワブキの葉でも作られる。そのためか、私にはキャラブキツワブキ、そしてフキの区別が上手くつかないのである。

 フキ(蕗)は初春に黄色または黄緑色の花を小さく固まって咲かせ、雄花と雌花がある。ツワブキは秋から冬にかけて、黄色いキクに似た花を咲かせる(画像)。「きゃらぶき」は、フキの佃煮で、九州ではツワブキを原料に使うことも多い。醤油で煮しめた濃い茶色が伽羅(きゃら)の木の色と似ていることから、「伽羅色のふき」が転じて「きゃらぶき」となった。

*最後の画像の花はツワブキの花によく似ているが、ユリオプスデージーである。

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ツマグロヒョウモン、メス

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ツマグロヒョウモン、メス

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ツマグロヒョウモン、オス

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ユリオプスデージー