アベリアの花

 公園を歩きながら見渡すと、アベリアの花が咲き誇っている。最近はあまり見なくなったアベリアだが、かつてはあちこちに植えられ、うるさい程だった。スイカズラ科ツクバネウツギ属のアベリアは中国原産のシナツクバネウツギの交配種で、常緑低木樹。アベリアの花は白色、または薄紅色で、春から秋まで長い期間花を咲かせる。

 日本へ渡来したのは大正時代末期で、花期が長く、丈夫な性質を持つことから、東京オリンピック以後の緑化ブームで全国に広まった。現在でも多くの街路や公共の緑地、マンション等の植え込みに植栽される。私には昭和の植え込みに思えてならない。

 花期は初夏から晩秋までで、ラッパ状の小さな花が次々に咲く。花冠は白で五つに裂け、筒状の部分が紅色となり、遠目には全体が淡いピンク色に見える。葉は先端が尖り、表面には光沢がある。葉の表面は濃緑色だが、近年はカラーリーフの品種に人気がある。若い枝は光沢のある紅色で細かな毛がある。太い茎の内部はウツギと同様に空っぽ。

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