ナツグミの実

 グミ(胡頽子)はグミ科グミ属の植物の総称。子供の頃の私にはグミは大和言葉でしかなく、菓子のグミを知らなかった(*)。グミは常緑または落葉の低木。グミの実は楕円形で赤く熟し、渋みと酸味、かすかな甘味があって食べられる。その形はサクランボに似ている。

 グミの仲間は、アジアからヨーロッパ、北アメリカに60種ほどが自生。日本には約15種が自生し、園芸植物として栽培されているのが、常緑性のナワシログミと、落葉性のナツグミ。ナワシログミは主に葉を観賞。枝は密に茂って長く伸び、生け垣として古くから利用されている。ナツグミの変種のトウグミには果実が長さ3cmにもなるものがあり、「ビックリグミ」として観賞用、食用に栽培される。

 ナツグミは4月頃に花をつけ、6月には実をつける(画像)。ナツグミより一回り小さいアキグミの実は秋に熟す。また、ナワシログミはその名の通り、秋に花が咲き、翌年の苗代の時期(5月頃)に赤く熟す。

 画像はナツグミの変種のトウグミの実と思われる。トウグミの実はナツグミより大きい。

*グミの木の「グミ」は日本の古い言葉に由来し、菓子のグミはドイツ語の「gummi(ゴム)」に由来し、全くの別物。

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