テイカカズラの花

 私が住む湾岸地域にはテイカカズラ(定家葛)が多く、今あちこちで花をつけている。大抵はグランドカバーとして使われていて、和洋の庭のいずれにも適している。テイカカズラキョウチクトウ科テイカカズラ属の有毒植物で、その別名はマサキノカズラ(真拆の葛)。

 テイカカズラは他の樹木や岩壁などに絡まり、這い伝って生育する。式子内親王を愛した藤原定家が死後も彼女を忘れられず、ついに定家葛に生まれ変わって、彼女の墓に絡みついたという伝説(能『定家』)があり、それが名前の由来。

 別名のマサキノカズラは天照大神が天の岩戸に隠れた際、天鈿女命(あめのうずめ)が肩に「日陰蔓(ひかげのかずら)」を、髪に「真拆鬘(まさきのかずら)」を飾り、「笹の葉」を手に舞ったことに由来する。マサキノカズラは、『古今集』にその名のある植物で、一般的にはテイカカズラを指す。

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