ヒカゲツツジの花

 既に4月7日に「ツツジ属の花たち」で、ミツバツツジシャクナゲ、それに普通のツツジについて記した。そこに登場しなかったのがヒカゲツツジ(日陰躑躅)で、ツツジツツジ属の常緑低木。他のツツジと同じように、今がほぼ満開である。別名が「サワテラシ」で、山地、川岸の岩場などに生える。5月頃までにクリーム色ないしは淡黄緑色の花をつける。シャクナゲに近い形だが、ツツジの名がつく。関東以西の本州、四国及び九州に分布する日本固有のツツジ

  花が控え目であることや、黄色系統のツツジが珍しいことから、和風庭園に重用されてきた。画像のように花は白色か、黄緑色を帯び、独特の雰囲気を持つ。日陰では蛍光色のようにも見え、自生地で水辺の景を照らすことから「サワテラシ」。葉は画像のような形状で長さは6センチ程度。一般的なツツジよりもやや肉厚で、小型のシャクナゲに似る。

 花はセピア色で、古色蒼然、侘び、さびの世界を彷彿させるのだが、色が違うだけで、私たちの印象は大きく変わる。実に幽玄なツツジである。

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