サルココッカの花  

 建物に近づくと、入り口の横の陰の薄暗いところからいい香りが漂ってくる。よく見れば、サルココッカの花が咲いていて、その香りなのだ。サルココッカはツゲ科サルココッカ属の常緑低木で、葉は濃い緑色で光沢がある。冬の緑も魅力だが、花は小さく、白色で、早春に咲き始める。英名はスイートボックス(sweet box)で、その名の通り、花は強く甘く香る。晩秋からは赤紫から濃い紫色をした果実をつける。

 暗い場所でも生育でき、建物の北側や樹木の下でも育つ。また、生育は遅く、そのため樹高に制限のある場所や十分にスペースの取れない場所でも生育できる。北海道の南部から沖縄まで幅広い気候条件に対応していて、何とも人の都合によく合っている。

 サルココッカはヒマラヤ、東南アジア、中国南部が原産。「サルココッカ」という名前は19世紀のイギリスの植物学者が名付けたが、「サルココッカ」はギリシャ語で「肉質の液果」という意味。一般的な鉢植えの他、花壇や街路樹、ゴルフ場、学校や公園などの公共施設など、様々な場所で栽培されている。

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