クロガネモチとネズミモチ

 葉柄と新しい枝が紫黒色を帯びること、葉が乾くと黒い鉄のような色になるモチノキ(黐木)ということから、つけられた名前が「クロガネモチ(黒鉄黐)」。一方、ネズミモチは葉がモチノキに似ていて、秋になる果実がネズミの糞に似ていることから命名された。つまり、二つともモチノキの葉に似た葉をもっている。そのモチノキは常緑樹で、日本庭園には欠かせない植木であり、モッコク、モクセイと共に庭木の三大名木。

 湾岸地域に多く植えられたクロガネモチは常緑高木。果実は核果。球形で長さ約6mm、11〜12月に赤色に熟すため、今はあちこちで赤い果実を見ることができる。

 ネズミモチもよく見る常緑小高木で、よく分枝し、高さ5mほどになる。実はやはり核果で、長さ8〜10mm、直径5〜7mmの楕円形。10〜12月に紫黒色に熟す。緑色の果実は秋から冬にかけて紫黒色に熟す。

*「ネズミモチ」の由来となったネズミの糞を私は随分長い間見ていない。子供の頃は毎日のようにネズミとその糞を見ていたのだが…確かに紫黒色のネズミモチの実はネズミの糞に似ている。

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クロガネモチ

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クロガネモチ

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ネズミモチ

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ネズミモチ