ビワの花(初冬の季語)

 11月13日にビワ(枇杷)の花芽について「果物のビワの実が思い出され、その食べ頃は初夏。今の紅葉の時期に花をつけ始めるビワはへそ曲がりで天邪鬼だと思いたくなるが、サザンカやツバキ、そしてボケも同じ頃に花をつけ始めることを考えると、少数派だが異端児という程ではない。」と記した。

 ビワはバラ科の常緑高木。13日にはまだ咲いていなかったが、23日には枝先に帯黄白色の五弁の小花をつけていた(画像)。目立たない花だが、芳香がある。開花は果樹の中ではとても遅く、実がなるのは翌年の5月。

 そのビワの実を美味しくするために不可欠なのが花もぎ。花もぎとは必要のない花のつぼみをあらかじめ取りのぞくことで、「てきらい」と「てきぼう」の二つがある。「てきらい」は必要のない花のつぼみを切り、花の数を少なくし、実の数を減らすこと、「てきぼう」は必要のない房をまるごと切り取ること。

 私たちにとって、ビワの主役は実であって、花ではなさそうである。

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