モミジの竹とんぼ

 モミジの竹とんぼとはモミジの種のこと。モミジは公園の定番だが、緑が濃い今の季節、緑の中でも際立って鮮やかなのがイロハモミジ。イロハモミジという名前は、手のひら状に分かれた葉の裂片を、はしからイロハニホヘトと七つ数えることからきているといわれている。
 イロハモミジが緑の葉でおおわれるのは四月中頃から五月にかけてで、葉の間から直径五ミリほどの淡い紅色がかった小さな花を咲かせる。その花が竹とんぼの翼がついたような種子になり、今頃枝の先にぶら下がっている(画像)。竹とんぼ状の翼は単なる飾りではなく、秋に枝から落ちる時、翼の回転運動が加わり、舞いながら落下する。風に乗って種を遠くまで飛ばすための見事な工夫である。

 熟した種子は、秋の紅葉の前に風に舞い、舞い降りた所で新芽を出す。

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