オミナエシ(女郎花)

 別名は、敗醤(はいしょう)。オミナエシの名の由来は、同属で姿がよく似ている白い花のオトコエシ(男郎花)に対する「女郎花」で、全体に優しい感じがするところから名付けられたとされる。また、もち米でたくごはん(おこわ)のことを「男飯」といったのに対し、「粟(あわ)ごはん」のことを「女飯」といい、花が粟つぶのように黄色くつぶつぶしていることから「女飯」、「おみなめし」、そして「おみなえし」になったという説もある。

 花期は夏から秋にかけて(7 - 10月)、茎の上部で分枝して、花茎の先端に黄色い小花を平らな散房状に多数咲かせる。「秋の七草」だが、初夏から山野に咲いている。オミナエシの花が風にそよぐ様子はいかにも女性的で、「女郎花」の名にふさわしい。今では「女郎」は良い意味で使われないが、かっては「美しい人」を意味していた。秋の七草のひとつに選ばれ、歌にも盛んに詠まれ、万葉集に14首、古今和歌集にも17首ある。

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