蝶にもコムラサキがいるが、植物のコムラサキはシソ科ムラサキシキブ属の落葉低木で、北海道及び青森を除く日本各地の山野に分布する。日本のほか、中国や朝鮮半島にも分布する。同属のムラサキシキブとともに紫式部にちなんで名付けられた。ムラサキシキブは樹高が3ｍにもなる「木」という印象だが、コムラサキは樹高が1.5m程度に収まり、いわゆる「下草」として、より広く親しまれる。とはいえ、コムラサキを誤ってムラサキシキブと呼ぶことが多い。
7、8月に画像のような黄色と紫色の花を咲かせ、秋には実が紫色になる（花は今の画像、実は昨年の画像）。根元に近い方から順次開花し、先端に咲き向かい、淡紅紫色の花を10〜20個つける。雄しべは4個、雌しべは1個、ともに花冠の外につきでる。それを追うように直径3㎜ほどの球形の実をつけていく。
＊コムラサキは小紫の名の通り、紫色の実をつけるが、その紫色は江戸紫。
