バーベナの野生化

 ヤナギハナガサ(柳花笠)はクマツヅラ科クマツヅラ属の多年草で、サンジャクバーベナともいう。バーベナは250も種類がある。その中のバーベナメテオールシャワーは三尺バーベナの欠点をカバーした品種。三尺バーベナは、分枝せずひょろひょろ伸びる、こぼれ種で雑草化する、花が小さい、といった問題があったのに対し、バーベナメテオールシャワーは、分枝性に優れ、たくさんの枝に花がつく、種がつかず庭で勝手に繁殖しない、花数が多く、大きな花房をもち、三尺バーベナが抱える園芸上の問題を解決した。

 ヤナギハナガサは南アメリカ原産の耐寒性宿根草で宿根バーベナの一種でもあり、元々は観賞用に栽培されていたものが、虫害や気温差に強いというその頑健な性質から空き地や道端などでなかば野生化した。よく似た仲間にアレチハナガサ、ダキバアレチハナガサがある。それらの判別は既に述べた。

 進化の経緯は、バーベナの栽培種が野生化し、アレチハナガサ、ヤナギハナガサ、そしてダキバアレチハナガサが生まれたということらしい。既に6月18日に「似ている、似ていない(6)」で、ヤナギハナガサ、ダキバアレチハナガサアレチハナガサの画像を挙げてあるので、参考に見てほしい。

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バーベナメテオールシャワー

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バーベナメテオールシャワー

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ヤナギハナガサ、あるいはサンジャクバーベナ

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ダキバアレチハナガサ

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左ダキバアレチハナガサ、右アレチハナガサ