大木タブノキと小木ニシキギの目立たない花

 タブノキ(椨)はクスノキ科タブノキ属の常緑高木で、単にタブとも呼ぶ。若い枝は緑色で、赤みを帯びる。芽は丸くふくらむ。葉は枝先に集まる傾向があり、葉は倒卵形。革質で硬く、表面はつやのある深緑。 花期は今頃で、枝先の葉腋に円錐花序を出し、径1cmほどの、目立たない黄緑色の花を多数咲かせる。8 - 9月頃に丸く黒い果実が熟す。果実は直径1㎝ほどで、同じクスノキ科のアボカドに近い味がするらしい。日本では東北地方から九州・沖縄の森林に分布し、とくに海岸近くに多い。照葉樹林の代表的な樹で、所謂鎮守の森をつくってきた。

 タブノキと同じように、若芽のような小さな目立たない花を咲かせているのがニシキギニシキギ(錦木)はニシキギニシキギ属の落葉低木。タブノキと違い、庭木や生垣、盆栽にされることが多い。和名のニシキギの由来は、紅葉の美しさを錦に例えたことによる。花期はやはり今頃で、葉腋に淡黄緑色で小さく、あまり目立たない4弁の花を数個つける

別名の「剃刀の木(かみそりのき)」は枝にある翼の形状から。画像には来訪したテントウムシと、この枝の翼が見える。

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