ソシンロウバイ(素心蝋梅)

 ソシンロウバイは、中国中部原産で、日本には15世紀初頭に渡来したロウバイの変種。「蝋」は蝋細工のように見える花の姿から、梅と同じ早春に花を咲かせることから「梅」がつくが、バラ科の梅の一種ではなく、ロウバイ科の落葉低木。そのロウバイの花は中心が暗赤色(濃い紫色)だが、ソシンロウバイは中心も同じ透き通った黄色。そのため、ソシン(素心)がつけられている。葉の展開に先立って、花径2センチほどの花をたくさんつけ、水仙に似た芳香を漂わせる。英名はウインタースイート(winter sweet)。花の少ない1月、2月に咲くので珍重されている。

 画像は1月10日のもので、5本のソシンロウバイの木が暖冬の中で一斉に花をつけている。花の少ないこの時期に半透明の作りもののような花はとても不思議な印象を与える。中国ではツバキ、ウメ、スイセン、そしてロウバイを「雪中四花」と呼ぶ。私は雪の中で咲くロウバイを知らない。雪の中のソシンロウバイの花を是非見てみたい。

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