サザンカの花

 サザンカ山茶花Camellia sasanqua)はツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹。私など童謡の「たきび」の歌詞でサザンカを知ったのだが、今の子供たちにはその歌詞さえ非日常的な風景だろう。秋の終わりから、今頃の寒い時期に、5枚の花弁の花を咲かせる。サザンカには多くの園芸品種があり、花の時期や花形などから、サザンカ、カンツバキ、ハルサザンカの群に分けるのが一般的。花は横に平らに開き、雄しべは椿(ツバキ)のように筒状にはならない。湾岸地域に多い園芸品種には、花の色が赤のものが多く、八重咲きをするものもある。花の少ない晩秋から初冬にかけて長い間咲き、正月を過ぎても楽しめる。

 椿(つばき)の漢名の「山茶花」が、いつの頃からかこのサザンカの名前として間違って定着した。日本が原産地で、江戸時代に長崎の出島のオランダ商館に来ていた医師がヨーロッパに持ち帰り、広まった。学名も英名もサザンカ。また、寒椿とは、葉っぱも花も開花時期もほぼ同じでなかなか見分けがつかないが、背丈でおおよそ区別できる。

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