ヒメツバキ、あるいはイジュ

 ヒメツバキと(あるいは)イジュはいずれもツバキ科の樹木。初夏に白い花をつけ、小笠原ではヒメツバキの名で、沖縄ではイジュの名で知られています。ヒメツバキは小笠原列島の固有種とされますが、奄美諸島から沖縄にかけて分布するイジュと同一種とする考え方もあります。でも、沖縄のイジュと小笠原のヒメツバキでは多少の差異が見られます。例えば、葉の形ではイジュでは葉に鋸歯があるのが普通ですが、ヒメツバキでは鋸歯はほとんど出ず、成木の葉は全縁です。そのため、二つは別種とする説、同種内の別亜種とする説もあり、よくわかっていません。ヒメツバキは秋に実をつけ、紫褐色に熟して、上半部が5裂します。

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