へメロカリス

 ヘメロカリスもゼンテイカ(禅庭花)も馴染が薄いが、「ニッコウキスゲ」の名前なら大抵の人は知っている。野生のニッコウキスゲユウスゲカンゾウ類を品種改良して生まれた園芸種がヘメロカリス。つまり、ニッコウキスゲはヘメロカリスの野生種だが、その花は既に美しい。日本にはニッコウキスゲノカンゾウヤブカンゾウが自生し、古くから親しまれてきた。
 ゼンテイカはそのニッコウキスゲの別名。日光の霧降高原、尾瀬ヶ原霧ヶ峰などの大群落が有名である。だが、日光地方の固有種という訳ではなく、ゼンテイカは日本各地に普通に分布している。過去に分類の紆余曲折があり、和名・学名ともに混乱が見られ、多くの名前がある。ヘメロカリスの開花盛期は主に6月から7月だが、5月から咲く早生品種から8月に咲く晩生品種まである。園芸品種は2万以上あるといわれ、花色、花形、草姿など様々である。

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