モミジの種

 竹とんぼのような羽がついたモミジの種。モミジの人気は秋の赤い葉なのですが、見どころは他にもあります。春の芽吹きと小さな花、そして独特な形をした種子。新緑のモミジの葉はひと際鮮やかで、その葉が春から秋になるにつれて、見事な変化を見せるのに私たちは魅せられてしまいます。新緑の後、目立たない小さな花が咲き、やがてプロペラのような種子が出てきます。この種子は、高いところから落下するとき、くるくると回りながら落ちます。それによって種子の滞空時間が長くなり、横風で遠くに運ばれて、広い範囲にばらまかれます。枝から落ちる時、翼によって回転し、少しの風でも遠くまで飛べるようになっている、これが人の見つけた説明です。
 そのプロペラによって北半球に拡がったカエデは、落葉する前の葉の色によって人間の関心をしっかり惹きつけます。少なくとも私の心はしっかり掴んでいます。すると、プロペラのような種はそのためのモミジの適応だということになります。

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